予防歯科を通して、「自らの健康を守る子を育てる」が一つのポイントだと考えています。しかし、子供たちにとってそのことを理解することは難しく、自然に身につけていくことが大切と思います。当院では、むし歯の予防としての通院も大切と考えますが、楽しみながらむし歯だけでなく、お口の機能や呼吸、栄養、姿勢など体の成長に必要な要素を学び、理解していく子供を育てることを目標としています。「歯医者さんに行く」から楽しく「健康を守るキッズクラブに行く」に変わるように子供たちをサポートしていきます。

子供のお口の成長はお母さんのおなかの中から始まっています。お母さんのお口の健康は、赤ちゃんに影響することがわかっており、妊娠中のお口のケアはお母さんと赤ちゃんにとってとても大切です。　　　　　　　　　　　また、妊娠中は、生まれてくる赤ちゃんに必要な知識を得る準備だと考えています。赤ちゃんが生まれてすぐは、なかなか歯医者さんに来ることが難しいですよね。当院では、妊婦さん向けに、「お口の衛生管理方法、授乳方法、抱き方、離乳食の始めるタイミング」など、生まれて６か月ごろまでのお口の育つ大切な時期に必要な知識をお伝えします。

子供の時期は、顎の成長、歯の生え変わりなどお口が一生の中で一番大きく変化する時です。顎の成長や歯並びはお口の機能の獲得が大きく影響します。将来矯正治療のために歯を抜いたり、矯正後の後戻りを減らす意味でも、お口の機能の獲得は大切です。お口の機能の発育異常は気づきにくく、そのままにされがちです。当院では、機能をしっかり評価し、トレーニングを通して機能獲得をめざしています。

小児矯正治療は、成人の矯正治療と違い顎の成長を生かした治療になります。5歳から10歳頃に行う矯正治療で、筋肉のバランスを整え顎の成長させる既成のマウスピース型の装置や急速拡大装置と呼ばれる顎の骨自体を広げる装置を使用した矯正治療です。高校生以降の永久歯に生えかわった後の矯正とは違い、歯を移動させるというよりも、歯が並ぶ顎を成長させるため、抜歯やあと戻りはありません。小児期でしかできない将来メリットの高い治療になります。